不妊症

AMHとは

AMHは、抗ミュラー管ホルモンとも呼ばれ、発育途中の卵胞から分泌される女性ホルモンの一種です。

女性の場合、卵巣には胎児期に作られた未成熟な卵子(原始卵胞)が保存されています。思春期になって排卵のためのホルモンが分泌されるようになると、原始卵胞が何個か成熟を始め、なかでも一番大きく成熟した卵子が4週間に1回、排卵されるようになります。

原始卵胞は新しく作られることはないので、排卵を重ねるごとにその数は減少します。合わせて排卵以外にも自然消滅の形で原始卵胞の数は減りますから、女性が年齢を重ねるたびに、原始卵胞は少なくなっていきます。

卵巣の予備能は、今までのホルモン検査ではよくわかりませんでしたが、AMH検査は、卵巣内に残る卵子の在庫数を知る目安となるため、卵巣年齢を知る指標となります。

不妊症領域でAMH検査が注目されている訳

AMH検査では、女性の年齢に対応した平均の数値が目安になります。たとえば35歳のA子さんのAMH値が低い場合、A子さんの卵巣年齢は35歳の平均卵巣年齢よりエイジングが進んでいる、つまり不妊の原因(排卵障害)となる可能性もあると判断できるわけです。このため、不妊症検査の中にAMH検査を含める医療機関が増えています。

月経周期のいつでも受けられます

FSH(卵胞刺激ホルモン)やLH(黄体形成ホルモン)などのように、月経周期による値の変動がないため、月経周期のいつでも検査を受けることができます。

AMH検査 院長アドバイス

今すぐにお子さんが欲しい方へ

AMH検査は不妊治療の領域で注目されていますが、AMH検査の結果、値が低い方が皆さん排卵しにくいということではありません。なぜなら、AMH値はあくまでも原始卵胞の残存数を示す指標であり、排卵卵子の成熟度を示すものではないからです。

数は少なくても、十分に成熟した質のよい卵子が排卵されれば、妊娠の可能性は高くなります。

卵子が成熟するには、卵子を育てるホルモンが十分に分泌できる環境を整えることが大切です。また、女性が体内にもつ細胞の中で最も大きな細胞である卵子の老化をできるだけ予防する努力が重要です。

その意味で、AMH検査は、女性自身がもつ「妊娠力」の重要性を自覚する大きなきっかけになります。お子さんが欲しい方は、ぜひ、検査を受けていただきたいと思います。

いつかお子さんが欲しい方へ

女性は男性よりも15歳は平均寿命が長く、内臓年齢も皮膚年齢も、すべてが男性より若いといわれています。理由は卵巣が分泌する女性ホルモン(エストロゲン)にあります。

ところが、この神話は最近揺らぎ始めています。本来は卵巣機能が活発なはずの年齢であっても、月経が不順になるなど、卵巣機能の衰えがみられることがあります。

男性並みの仕事量と過労、心身のストレス、さらには不規則な食事、栄養バランスの乱れ、アルコール、喫煙、寝不足などなど…。エストロゲンの恩恵を自ら放棄している女性が増えているからです。

AMH検査は、女性たちが卵巣の働きの重要性を理解し、積極的に生活を改善するきっかけになると考えます。

AMH高値と多嚢胞性卵巣症候群

AMH検査の結果、値が高いからといって安心はできません。AMH値が平均値以上に高い場合、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)が疑われます。PCOSは早期卵巣機能低下の重要な原因疾患です。また、PCOSは高度な排卵障害から不妊症の原因となります。

当院では、PCOSの早期発見のためにもAMH検査をお勧めしています。

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